不動産の売却の際には,譲渡所得税に注意する必要があります。譲渡所得税は,長期譲渡(所有期間5年超)で20%(所得税,住民税の合計。復興特別所得税は含まず),短期譲渡(所有期間5年以下)では39%にも上ります。
譲渡所得は,総収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額で計算されますが,取得費が不明の場合は,総収入金額の5%が概算取得費となります。譲渡費用,特別控除額をゼロと仮定すると,総収入金額(=譲渡価額)の95%に対して,20%ないし39%の譲渡所得税が課税される計算になります。
例えば,取得費不明の不動産を1000万円で売却した場合,単純計算で,譲渡所得は950万円,譲渡所得税は長期でも190万円ということになります。
そこで重要になるのが,譲渡所得の控除です。控除については各種の特例が設けられていますが,例えば以下のような特例は特に有用です。詳しくは当事務所までご相談ください。
・居住用財産の譲渡
http://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3302.htm
・保証債務の履行のための資産の譲渡